運命の開拓者

 ここから先はもう全て準備が出来ているはず。先に進みます。
 サブクラスを取得するもう一つのクエには、象牙の塔のマジスター ラドに会わなければなりません。
 ”運命の星”は彼に会って話をする為のきっかけに過ぎないのです。

マジスター ラド:


あなた...前にどこかで会ったことがありましたか?毎日のように本と格闘する生活だから、人の顔を覚えるのがますます難しくなりました。


ああ、それで私に何かご用ですか?オーレンの象牙の塔には、どんなご用でいらっしゃったのですか?

 ラドから聞きたいのは、”ミミルの泉水”のことです。

この前、ある見知らぬ者が私を訪ねてきました。黒い鎧に身を包んだ、どことなく異世界の感じを漂わせる男でした。ブロンドの少女が彼と同行していました。その男はこのように言いました。


「遠からず運命の星を持った若者が訪れ、ミミルの泉水について聞くだろう。その者は将来、混沌の時代を平定する英雄。


その者が神々が強いる運命のくびきを抜け出せるように、ラド、あなたは泉水の秘密を伝えなければいけない...」


彼が話した若者がまさにあなたですね。英雄...今の時期、あまりにも簡単に使われる言葉です。あなたに問いたい...自分が英雄だとお考えですか?


いや、あえて答える必要はありません。今後あなたを見守る中で知ることになるでしょう。しかしこうして見ると...黒い鎧の男と一緒にいたブロンドの少女が、なぜ首を横に振っていたのかを理解できる気がします...


あなたにミミルの泉水が完成させられるのか...?と問われれば、充分に可能だとお答えできます。しかし、泉水を飲んだ後、その生に耐えられるか、については...率直に言って、それはわかりません。神々が定めた運命のまま生きることと違い、自らの運命を開拓することは、鎧をまとったまま泳ぐよりもずっと難しいことでしょうから。

 運命を開拓するとは...?

ミミルの泉水が持つ力のことです。


下巨人時代最高のメイジ、ミミルが発見したポーション...神々が5大種族を創造する時に使用した、生命の根源そのものです。ミミルがそれを開発したことで巨人たちは生命を創造する力を手にし、また神に抵抗しようという考えにまで至ったのです。


我々は巨人ではないので、たとえミミルの泉水を手に入れたとしても新しい生命体を創り出すことはできないと思います...しかし神々が定めた種族と身分の限界を超越することはできるでしょう。ドワーフは魔法を使用できない、カバット拳術はオークでなければ習得できない...このような、神々が各種族の運命として定めた限界のことです。


私はこの究極の試薬を作り出すために若い時を捧げました。しかし途中で諦めるほかありませんでした...

 どうして?

そうですね。今になって考えれば...それはきっと、恐れのためでしょう。私は女神シーレンを崇拝するエルフです。生命の秘密を知りたくて飛び込んだ道が...結局は、神の権威に正面から挑むことになるだろうということを知ったからです。


それ以外にも理由があるとすれば...自分自身が英雄ではなく、時代も英雄を望んでいないと知ったからでしょう。私は魔法の限界が何かを知りたいと思い、魔法の精髄が何であるかを悟ることができました。私はそれで満足しました。もし私がそれ以上を知ろうとしたならば、バイウムやベレスのように破滅の道を歩いていたでしょう。


結局、英雄とは2種類のみ...私は神々が許さぬ道を歩いてまで、英雄になりたいとは思いませんでしたから。

 2種類の英雄?神の定めた運命を拒み自分の力で運命を開拓した英雄と、もう一つは…

運命を拒む英雄がいるならば、逆に神々が英雄としての運命を与える場合も考えられませんか?例えば湖の女神と出会った統一王ラウル、あるいかアインハザードの力を授かったシュナイマン皇帝...すべて神の意志を遂行した英雄ではありませんか?


それなら神が定めた英雄は、あえて研究をしなくても、ミミルの泉水がどんな意味を持つのか知らなくても、ただそれを神が与えた奇跡として受け入れられるかもしれません。


いや、待って...ひょっとするとこの運命の星という物は...いや、ミミルの泉水を今この時期に...ならばその2人は...?


いや、何でもありません。何もかも私の推測に過ぎません...


いずれにせよ、あなたが望むのであればミミルの泉水を作る手助けを致しましょう。どうですか?その力をお望みですか?


 ここからクエ「ミミルの泉水」のスタートです。